Laugh Crew + 子育て中のすべての方を応援する保育コラム 子育て中のすべての方を応援する保育コラム「ラフ・クループラス」

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子どもの“声”について ~子どもが大声をだすとき

19.05.22

近年、子どもの声が地域社会で苦情となるケースが増え、保育園、保護者、地域それぞれが、様々な立場から子どもの“声”に対して敏感になっています。

子どもの声に対する感じ方は「かわいい、子どもらしいな」「子どもだから仕方ないか」「うるさい」と人それぞれ。不快と感じる人がたとえ一部であっても、周囲の反応を気にして肩身の狭い思いをする保護者は少なくありません。

でも、子どもの行動には必ず意味や理由があります。発達の過程でその子の表現方法として大きな声を出す時期や理由があるのです。

0歳にとっての“声”の役割

0歳の子どもは声を出すこと自体が楽しい時期です。このころはまだ発声のコントロールができないので、無意識で大きな声が出ることがあります。また、声を出しながら楽しさが増していって興奮し、奇声のような声を出すこともあるでしょう。それ以外にも、お腹がすいている、オムツが濡れているなどの生理的な欲求があるとき、大人に伝わるように大声で表現することがあります。

1歳が“声”に託していること

1歳ごろになり自己主張が強くなると、それと共に欲求や要求の表現も大きくなります。この頃は自分の主張があるのにそれを言葉にできなかったり、気持ちが伝わらないこと、要求が通らないことにイライラしたりすることが、大声を発するほとんどの原因です。このときに大人が「シーッ!」「そんな大きな声出しちゃダメ!」と怒ったり注意したりするだけでは、子どもはますます“わかってもらえない!!”ともどかしさを募らせてしまい、さらに大きな奇声を導きかねません。乳児期の大声や奇声は何かを訴えたくても言葉にできない子どもの表現の手段なのです。

子どもの大きな声に困ったとき

子どもの大声や奇声は、その子の気持ちが落ち着かないときや不安があるとき、また、自分に注目してほしいときにも表れることがあります。その際大人が「もう知りません!」「いい加減にしなさい。」などと言っては、子どもは自分を否定されたような気持ちになります。

子どもが大声や奇声を出したとき、大人はその子が何を要求しているかを探り「もしこの子が話せたら何を言いたいのか」を推測して「これが欲しかったの?」「○○したかったの?」などと子どもが伝えたかった気持ちを代わりに言葉にしてあげましょう。抱きしめて気持ちを落ち着かせてあげることも大切です。大好きな大人に自分の気持ちをわかってもらえる経験を通して、子どもは伝わることの喜びや会話の楽しさを学んでいきます。

声をあげたり、泣いて怒ったりということは自己主張の表れです。自分が思ったことを言葉で言えるようになってくると、大声や奇声を発することも減り、徐々に声のボリュームもコントロールできるようになっていきます。繰り返しの経験が必要になりますが、大人は見通しを持って、子どもの心に寄り添ってあげてください。

また、言葉がわかる年齢になってきたら、気持ちを受けとめたうえで、そのとき大きな声を出してはいけない理由を伝えたり、あらかじめこれから行く場所では静かにしなくてはいけないことを伝えておいたりすることもおすすめです。

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